車検切れの車を所持していると罰金が発生する?ペナルティについて解説
つい車検期日を忘れてしまい、車検切れの車が家にある、なんて人も多いのではありませんか。そもそも車検は法律で義務付けられています。罰金等の処罰を受けるのでは、と心配になっている方も多いでしょう。そこでこの記事では、「車検切れの車=罰金」なのか、罰金が課されるとしたらいくらなのか、罰金以外のペナルティについても解説します。
車検切れの車は罰金の対象になるのか
車検の期限が切れているだけでは、罰金の対象にはなりません。あなたの車がガレージや駐車場に停車している状態であれば、法的な問題はないのです。そのため、車検が切れたら即罰金、といったことはありません。ただ、車検が切れていようとも、自動車重量税、および自動車税は毎年課税されます。支払わなければならないものはあるので、乗っていない車でも一定のコストは掛かり続けます。
車検切れの車の課税をストップする方法
駐車場に停めているだけであれば、車検が切れても特に問題はありません。しかし、課税の対象になるため、もう乗る予定がないのであれば対応しましょう。対応方法の中身としては、各都道府県にある運輸支局があります。そちらで車の一時抹消登録を実施すると、ナンバープレートを返却しますが、課税対象ではなくなり、前述した自動車重量税、および自動車税の課税はストップします。
「また乗るかもしれない」と思い、手続きに消極的な人もいるかも知れませんが、ナンバープレートは運輸支局で中古新規登録をすれば再度交付してもらえるので心配はありません。もちろん、乗り始めるためには車検を通す必要がありますが、一時的に税金がかからない状態にできるので、しばらく乗る予定のない車は手続きしましょう。ちなみに、一時抹消登録に必要な費用は350円です。350円分の印紙を購入し、手数料納付書とともに納めます。
罰金が科されるケースと金額について
普通乗用車の車検の有効期限は、初回車検は3年であり、その後は2年です。その期間内であれば行動を走行できますが、期限が切れていると車検切れでの走行となるため、道路運送車両法違反に該当するので罰金、または懲役が科される可能性が出てきます。
車検が切れているケース
単純に車検が切れているケースであれば、道路運送車両法108条の記載のとおり6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金の対象です。車検の満了日は、フロントガラスの車検シールや車検証で確認できるので、チェックしておきましょう。ちなみに、車検シールには日付までは書かれていないので、詳しい期日を把握したい場合は車検証をチェックしてください。
車検切れと自賠責保険切れが同時に発覚したケース
1年6ヶ月以下の懲役または80万円以下の罰金が科されます。車検切れよりもかなり重い処分を受けることになるため、自賠責保険が切れているかも事前に把握しておく必要があります。ちなみに、自賠責保険は車検と同時に加入するケースが多いです。契約期間は、車検と同じか1ヶ月長く契約するのが一般的です。したがって、車検切れから1ヶ月以上経過していると、車検切れも同時に起こっている可能性が高く、もし、その状態で公道を走れば重い処分を受けることになります。
また、自賠責保険が切れた状態で車を運転し、事故を起こすと対人補償の保険金が下りない可能性も出てきます。自賠責保険の補償金額は、障害事故で120万円、死亡事故は3,000万円で後遺障害が4,000万円です(最大の金額)。自賠責保険が切れていた場合は、それらの賠償金額を自ら負担する必要があるので要注意です。
罰金以外にペナルティはある?
車検切れの車で行動を走行すると、罰金だけでは済みません。違反点数および免許停止や取り消し、さらには逮捕される恐れまであるのです。
車検切れの違反点数
車検切れを起こすと違反点数は6点であり、車検切れ・自賠責保険切れが同時に発覚した場合も6点が違反点数とされます。違反点数の6点は、スピード違反で30キロから50キロ未満の超過に該当します。極めて重いものであり、ほかにも違反があると免許停止などの処分を受ける可能性もあるので注意しましょう。
免許停止・取り消し
車検切れの処分の一つとして、免許停止があります。30日間の免許停止が科されることがあり、車検だけでなく自賠責保険が切れている場合は免許停止期間が90日間にもなります。免許停止になると生活にも大きな影響を与えることになるでしょう。
さらに、交通違反の前歴や違反を繰り返して各種違反点数が積み重なっていたり、常習性があると判断されたりすると、無車検や無保険での走行が判明した時点で免許取り消しになることもあります。
逮捕
最悪のケースですが、車検切れからあまりに長い期間が経過していると、悪質と判断され逮捕される恐れもあります。意図的に交通違反を繰り返していると判断された場合も同様であり、罰金や罰則では済まなくなるので、とくに、車検切れから長期間経過している車には絶対に乗らないようにしましょう。
まとめ
車検切れの車を所持しているだけでは罰金の対象外ですが、公道を走ると交通違反となり、罰則の対象になります。罰金額は車検切れのみで30万円以下、車検切れおよび自賠責保険切れの両方があると80万円以下です。また、違反点数が6点つくため、免許停止などの処分にもつながる恐れがあります。事前に車検証で期間を確認するなど十分に注意してください。